僕の周辺には、司馬遼太郎さんの愛読者が多い。
パドリングツアーでも、酒の飲み会でも、彼の著書の話でよく盛り上がっている。
彼の多くの著書の中でも、僕が旅のお供として携帯しているのが、『街道を行く』のシリーズだ(全48巻)。
古街道を訪れて、その土地の風土や人文にまつわることを独自の史観を通して語られていく紀行文だが、司馬さんは“1冊の作品を書き上げるのに2トントラック1台分の資料を読み込んだ”という話が残っているくらい勉強家なので、知識量が半端ではない。
彼の分かりやすい語り口が、独自の世界に我々を引き込んでくれる。
日本列島に割拠して住む部族国家がいかにして近代国家として成り立っていったのか、という全編に通じるテーマと共に、人文,風土,歴史が実際にその土地土地を訪れる司馬さんと、相棒の須田画伯の旅日記風に軽妙に綴られていく。
分かりやすく平明で、それでいてハッとさせられる示唆を含んでいる。
市原さんもこの本のDVD版を持っていて、いつもカヌーの行き帰りにミニクーパーの中で聞いているそうだ。
本当に楽しい本なので、まだ読まれていない方にもお奨めです。